A商事会社は、この業界では30年来の老舗であるため、病医院を中心にルートセールスの営業体制が確立されており、つい最近までは右肩上がりの成長を続けていました。しかし、昨今の日本経済を覆う構造不況の中、ご多分に漏れず、A商事会社にも不況の波が押し寄せ、昨期に続き今期も売上2割減という深刻な事態に陥ってしまいました。30年来の老舗企業も、このままでは、業界内で完全な「負け組」に転落してしまいます。
当初、社長は巷で吹き荒れるリストラをA商事会社においても断行しようと考え、営業成績の思わしくない社員から順に、全従業員の2割に相当するリストラ対象者を記載したリストを作成していました。ただ、他の従業員に及ぼす士気の低下を想うと、コスト削減一辺倒の経営改善策には、経営者としてどうも納得できず、何日も思い悩んだ末のご相談でした。